暑い夏でも雪が降る冬でも、オールシーズン人気がある腕時計といえばダイバーズウォッチでしょう。
水に強くて頑丈であることから、日常使いはもちろん、アウトドアやスポーツのお供としても安心して使えますからね。

それゆえ市場には多種多様なダイバーズウォッチが溢れており、自分好みの1本を見つけるのは大変かもしれません。
買うとなると価格は気になるでしょうし、だからといって質感や性能も妥協したくはない、さらに見た目も格好いいものを選びたいですよね。

ロレックスのような高級時計は無理だとしても・・
できるだけ満足度の高いダイバーズが欲しいなぁ。

それなら「KAMASU」なんていかがでしょう?
日本はもちろん世界的にも評価の高いダイバーズウォッチですよ!
「KAMASU(カマス)」はオリエント社の「MAKO」シリーズに属するダイバーズウォッチです。
今回はこちらのモデルに注目し、その特徴や魅力を深掘りしていきたいと思います。
オリエントの「MAKO」シリーズ
オリエント(Orient)は1950年に「多摩計器株式会社」として設立され、その1年後に「オリエント時計株式会社」に商号変更されました。
以来長年にわたって本格的な機械式腕時計を作りつづけており、世界中に多くの愛用者をかかえる人気ブランドです。
ちなみに現在は「セイコー・エプソン」傘下のブランドという位置付けになっています。
そんなオリエントがリリースするダイバーズウォッチに「MAKO」シリーズがあります。
(厳密にはISO規格に準拠していないことから「ダイバーズデザインウオッチ」と表現されています。)
発売当初は海外市場をメインターゲットにしていましたが、ここ最近は国内市場にもかなり力を入れてプロモーションされているようです。

以前の記事で紹介した「MAKO 2」はMAKOシリーズの第2世代にあたるモデルです。
これに対して「KAMASU」は第3世代モデルであり、「MAKO 3」とも呼ばれています。
次章からはその「KAMASU」の魅力を見ていきましょう。
KAMASU(MAKO 3)の紹介

ところで「KAMASU」って何のこと?
ヘンなモデル名ですよねー。

お魚の「カマス」のことなんです。
時計の針の形状が似ていることからそう命名されました。
「KAMASU」の概要
「KAMASU(カマス)」は「MAKO 2」の次にリリースされたモデルということで「MAKO 3」とも呼ばれています。
そして文字盤やベゼルなどの色の違いによって多くのバリエーションがあります。
(性能はすべて共通)

さらに加えて「海外向けモデル」と「国内向けモデル」が存在し、国内向けモデルは曜日を漢字表記できるのが特徴です。
ネットショップでは国内モデルの方がわずかに割高なので、検索の際は注意して見てみてください。

「KAMASU」の特徴
ここでは「KAMASU」の海外向けモデルを例に解説します。
(色はブラック、型番は「RA-AA0001B19B」)

付属品として「保証書」「取扱説明書」「販売店舗の保証に関する説明用紙」が同梱されています。

「KAMASU」の本体はステンレス製で、思った以上に高級感と質感があって最初から好印象です。


お値段以上の質感!
買ってヨカッター♪
「大きすぎず、小さすぎず」ほどよいサイズ感がこの時計の特徴です。
デカ厚なダイバーズウォッチが多い中、「KAMASU」のケース径は41.8mmに抑えられています。
腕が細い人や女の人が身につけてもさほど違和感はないでしょう。

ケースの厚みは12.8mmで、重さは169gです。
防水性能を考慮してねじ込み式のリューズが採用されています。

つづいて文字盤を見てみましょう。
針は3針タイプで、3時位置には日付と曜日が表示されます。
そして嬉しいポイントとして、風防にサファイアクリスタルが使われています!
これなら時計をぶつけても傷つく心配がありません。


文字盤にもプリントされてますが、この時計は200m防水です。
あえて外見上でコストカットを感じる部分を挙げるとすればベルト部分でしょうか。
弓カンは無垢ではなく、バックル部分の造りも簡素な印象を受けるかもしれません・・
とはいえ二重ロック三つ折り式が採用されていて剛性も十分ですし、使っていて不安を感じることはないでしょう。

この時計には「F6922」という型番の機械式(自動巻き)ムーブメントが搭載されています。
このムーブメントには「手巻き機能」と「ハック機能」が備わっているので重宝するでしょう。

通常は腕を動かせばゼンマイが巻かれますが、手巻き機能があればリューズを回してゼンマイを巻くことも可能です。
リューズを引いた際に秒針が止まる機能のことで、時刻合わせの際にとても重宝します。
このムーブメントの精度について、メーカーは「日差 +25秒 〜 ー15秒」でと公表しています。
機械式と考えれば、まずまずの数値といえるのではないでしょうか。

ちなみに私の個体は「日差 +12秒」くらいでした。
後日談になりますが、この時計の精度をさらに上げるため歩度調整にもトライしました。
気になる方は次の記事もご覧ください。
針やインデックスには夜光塗料が塗られており、暗闇でもしっかり時間の確認ができます。

使い心地
41.8mmという絶妙なケース径のおかげか、装着感は抜群です。
時計自体の重量はそこそこありますが、腕乗りも良くて長時間使っていてもさほど疲れを感じません。
デイリーユースやハードユースにも最適だと思いますよ。

そして意外かもしれませんが、ビジネスユースとしてもかなりオススメできます。
デザイン的にスーツとのマッチングも良く、サイズ的にもシャツの袖口で邪魔になることもありません。
仕事関係者から「それどこの腕時計?」と興味を持ってもらえることもあり、話のネタにもなりますよ。

価格について
ここで気になる価格にも触れておきましょう。
アマゾンでは28,000円〜30,000円くらいで販売されています。(2023/11/27現在)
ダイバーズらしい力強いデザインで、十分満足な質感と性能を持ち、そして使い心地も良いわけですから、この価格にはかなり驚くのではないでしょうか!?

コスパ良すぎ!
お値段以上に高級な時計に見えますよ。
とはいえ腕時計全般で価格は上昇傾向にありますので、気になる方は早めにゲットした方が賢明かと思います。
「KAMASU」のデメリット
これまで「KAMASU」を褒めちぎってきましたが、デメリットについても考えてみます。
私があえて気になる点を挙げるとすれば「リューズが回しにくい」ことでしょうか。
「KAMASU」のリューズは小さい上に、回すときにリューズガードが邪魔になることがあるのです・・

しかしよくよく考えてみると「KAMASU」はダイバーズですので、リューズが回しやすいようでは逆に(防水面で)危険ですよね。
安易にデメリットと判断してしまうのは間違いなのかもしれません。
MAKO 2 とKAMASU(MAKO 3)
ここでは一世代前の「MAKO 2」と「KAMASU」を比べてみます。

主な違いは次のとおりです。
MAKO 2 | KAMASU(MAKO 3) | |
インデックス | バータイプ 6・9・12時が数字 | バータイプ 12時のみ逆三角形 |
針 | ー | カマスのような形状 |
ベゼル | 目盛りは10分位置まで | 数字のフォントが拡大 一周ずっと目盛りあり |
風防 | ミネラルガラス | サファイアクリスタル |
デザインの好みは人それぞれでしょうが、大きな違いは風防がサファイアクリスタルにアップグレードされたことでしょう。
さらに両機を使って気づいたのが、「KAMASU」のベゼルの方が断然スムーズに回るということです。
個人的に回転ベゼルはあまり使いませんが、細部にまで改善されているのは嬉しいですね。
ロレックスそっくり?
「KAMASUってロレックスのサブマリーナ/シードゥエラーにそっくりじゃない?」
そんな声も聞かれるので2つを並べてみました。

この手のデザインは「ダイバーズの定番」ともいえるものなので、どうしても雰囲気が似てくるのは仕方ない気もしますが・・
細かく見比べれば針の形状は違うし、インデックス形状も違っており、さらに「KAMASU」には曜日表示だってありますよ。
この違いをどう捉えるかは人それぞれでしょうが、個人的にはさほど気にしなくてもよいレベルかと思います。
どうしても気になるようなら、ベルトを交換して全体のイメージを変えてみるという手もあります。
例えばラバーベルトやシリコンベルトを装着するとこんな感じです。

NATOベルトもよく似合うのでオススメですよ。

このようにベルト1つでけっこう雰囲気が変わります。
自分好みにカスタマイズしてみましょう!
KAMASU と KAMASU 2
ところで2021年に微妙にデザインが異なるモデルが追加リリースされました。
これを「KAMASU 2(MAKO 4)」と呼ぶ人もいますが、はたして第4世代モデルにあたるのか、単にKAMASUの別バリエーションなのかは定かではありません。

新モデルはインデックスが丸くなり、こちらはロレックス・サブマリーナのデザインにより近くなってますね。
両モデルは併売されていますので、デザインの好みによって選べばよいかと思います。
KAMASU | KAMASU 2 | |
文字盤 | 単色 | クラデーションあり |
インデックス形状 | バータイプ | 丸いタイプ (レトロ調の色合い) |
秒針 | 先端が赤色 | 先端に色なし |
ベゼル | 一周ずっと目盛りあり | 目盛りは15分位置まで (色も15分まで異なる) |
ケースサイド | ポリッシュ仕上げ | サテン仕上げ |

ちなみに私は2本を比較して単色文字盤の「KAMASU」を選びました。
グラデーション文字盤が好みじゃなかったんです。
まとめ
今回紹介したオリエントの「KAMASU(MAKO 3)」はいかがでしたか?
ダイバーズらしい力強いデザインで、十分すぎる性能を持ち、使い心地も抜群、そしてなんといってもコスパの良さに驚かれたことでしょう。
とにかく高いレベルでバランスの取れた1本だと思います。
はじめて機械式(ダイバーズ)を買う人はもちろん、2本目・3本目の遊び用時計が欲しい人にもオススメですよ。