ここ最近、超小型PCの市場がじわじわと盛り上がりを見せています。
一昔前にも UMPC(ウルトラモバイルPC)が流行った時期がありましたが、当時を知る者からすると「 小さいPCは性能が悪く、仕事ではちゃんと使えないのでは? 」「 自己満足だけの PC でしょ?」というネガティブなイメージを持たれているかもしれません。
ところがGPD社をはじめ昨今のメーカーがリリースするものは小さくても十分な性能を持っています。
そして物理的な小ささを補うために、インターフェイス面でもいろいろと工夫がされています。
この記事では、仕事のパートナーとして ” ちゃんと使える ” 小型 PC をお探しの方に向けて、GPD が発売する「MicroPC」というパコソンをおすすめしています。
同機があなたの要望を十分満たすものであるかを判断していただき、選択肢の1つに入れていただけたらと思います。
GPD MicroPCとはどのようなパソコンなのか?
仕事で使えるほどの十分な性能を持っているのか?
使い心地について
GPD社およびその製品について
いま流通している小型 PC の大半は「GPD」「One-Netbook」「CHUWI」という中国メーカーのものです。
なかでも深センに本社を置くGPD社が作ったものは実績も多く、同社がUMPC市場が復活させたと言っても過言ではありません。
これらGPD製品のうち、あなたが仕事の用途で使うなら「GPD Pocketシリーズ」か「GPD MicroPC」の 2択になるでしょう。
そのうち「GPD MicroPC」の方を私はおすすめします。
理由は以降で詳しく解説しますが、本機が持つインターフェイスの充実ぶりにあります。
GPD MicroPCの特徴(外観)
では最初にGPD MicroPCの外観から特徴を見ていきます。ここでの注目はインターフェイス部分です。
GPD MicroPCってどんなパソコンなのかなぁ?
本体サイズ
サイズはとても小さく、幅が153mm、奥行き113mm、厚みが23.5mmで、重さは440gです。
まさに手のひらサイズですね。小さなカバンにも楽々と入ります。
そこそこ厚みはありますし、ABS合成樹脂製ボディのため「ぼてっ 」した印象を受けるかもしれません。
本 PC は「スタイリッシュ感」よりも「道具感」を追い求めています。
以降の説明でもその特徴を分かっていただけると思います。
背面
本体の背面を見ると、所狭しと 多くのインターフェイス端子 が並んでいます。
左から順に、
多くの方にとってRS-232のようなレガシー端子を使う場面はないでしょうが、一部のネットワークエンジニアにとっては重宝するものです。
HDMI端子はフルサイズのもので、訪問先で外部ディスプレイに接続するときは便利でしょう。
USB端子も多くて周辺機器との接続にも困りません。ちなみに「Type C」の方は充電にも使います。
地方のビジネスホテルなど、有線LANしかない環境でもLAN 端子がるので安心です。
ここだけ見ても、いろんな外出先に出向いて作業するビジネスマン( エンジニア )向けの要素がたくさん詰まっています。
前面
本体前面には音声関連の端子があります。
さらにストラップホールまで用意されています。
PCには珍しいですよね。片手での作業用に安全対策として使うのでしょう。
左側面
さらに本体左側にも端子が並びます。
ちなみにmicro SDは2TBまで対応しています。
右側面
本体右側にはリセットの穴があります。
底面
本体底には放熱のためのスロットが大きく空いており、ここにスピーカーも備わっています。
本体を固定するためのネジ穴まであり、「業務用PC」の雰囲気が漂いますね。
ちなみに技適マークもちゃんとあるので安心です。
キーボード
キーボードは英語配列で変則的な配列をしています。
バックライトが備わったキーボードなので、暗い場所でも作業は可能です。
意外に思われるかもしれませんが、このキーはなかなか押しやすいんですよ。
1つ1つのキーは小さいですが、形状がうまく工夫されてるおかげでしょう。
本体を両手に持って親指でポチポチとキーを押す・・そんな操作スタイルになるかと思います。
まるで携帯ゲーム機を操作しているみたいですね。(笑)
タッチパッド
キーボード右上にはタッチパッドがあります。
本体を両手で持って右手の親指でタッチパッドを操作するのですが、その使い心地がとても快適です。
同社の「GPD Pocket」や他メーカーのUMPCにもポインティングデバイスがありますが、操作性に難があるように思えます。
カーソル移動がうまくできず、結局マウスを使うことになるかもしれません。
その点、「GPD MicroPC」のタッチパッドは優秀といえるでしょう。
外観を見てきていかがだったでしょうか?
「GPD MicroPC」が「エンジニア向けPC」とも呼ばれる理由がお分かりいただけたかと思います。
スペックについて
ここからはスペックの解説に移りますが、この手の小型PCにしては必要十分な仕様だと思います。
CPU
インテルの Celeron N4100 (4コア、4スレッド)を搭載しています。
正直言って高性能な CPU ではありませんので、重い3Dゲームとか動画編集には向いていません。
しかしみなさんが通常するような事務作業でしたらストレスなく動作します。
ネットしたり、文書作成したり、メールしたり、音楽を聴いたり、YouTube などの動画を見たりする分にはとても快適に使えるでしょう。
メモリ
メモリ容量は 8GB です。
ときどきメモリを4GBしか積んでいない格安PCを見かけますが、その手のPCは避けた方が無難です。
4GBではOS(Windows )を動かすだけでぼぼ使い切ってしまうので、それにソフトウェアを動かそうとしてもノロノロ動作になるのは当然です。
その点、8GB積んでるMicroPCは問題ないといえるでしょう。
ストレージ
128GBのSSD(M.2 SATA 3.0接続)が搭載されています。
値段を抑えるためにアクセススピードに劣るeMMCを採用するPCもありますが、本機の場合はM.2のSSDが使われていますので動作は軽快です!
126GBという容量を気にされる方もいるかもしれませんが、足りなくなったらmicroSDカードを使うか外部ストレージやクラウドを利用しましょう。
ちなみに腕に自信があれば(自己責任で)本体を分解して大容量のSSDに換装することも可能です。
液晶ディスプレイ
6インチのIPS液晶が使われており、HD解像度(1,280×720)です。
発色のキレイな液晶なので動画視聴も快適でしょう。
画面の小ささゆえにテキスト文字は小さく感じるかもしれませんが、必要があればフォントサイズを調整するなどして対応しましょう。
OS
OSは「Windows10 Pro」がインストールされています。
「Home」ではなく、機能が充実した「Pro」が採用されている点も、このPCの特徴です。
据え置きPCとしての利用について
その小ささからどこにでも持ち運べて、外出先でも十分活躍してくれるPCだとお分かり いただけたかと思います。
ここでは、ご自宅またはオフィスに戻ってきてからの利用について補足します。
せっかく多くの端子を持っているのですから、それをオフィスでも利用しない手はありません。
HDMIで外部ディスプレイにつなぎ、USB端子にはキーボードとマウスをつなぎ(Bluetoothでも接続可)、有線LANで社内ネットワークに接続し、USB-Cで充電すれば、立派なデスクトップPCのできあがりです。
より快適な環境で作業の続きができるでしょう。
まとめ
いまUMPCが再び注目を浴びており、購入を検討されている方もいるかもしれません。
もしあなたが仕事のパートナーとして十分使えるUMPCをお探しでしたら、ぜひ「GPD MicroPC」を選択肢の先頭に入れてください。
その小ささからメインPCとして使うには無理があるかもしれませんが、「持ち運び用のサブPC」「臨時用PC」として考えると、これほど便利なものはないでしょう。
機会があれば一度手に取って使ってみてください。