
最近アドセンス広告の運用を始めたのですが、「アドセンス狩り」という怖い話を聞きまして・・

「アドセンス狩り」とは、悪意のある第三者が広告を何度も不正クリックして、あなたのアカウントを停止に追い込むことです。
あなたのサイトを守るためにも、いますぐ対策しておくことをオススメします。

ぜひやり方を教えてください!
この記事ではCocoonユーザーに対して、「アドセンス狩り」対策に有効なプラグイン「Ad Invalid Click Protector」の導入方法を解説します。
(以下「AICP」と略している箇所もあります。)
今回 ポイントとなるのは次の5点です。
- プラグイン「Ad Invalid Click Protector」のインストールと設定。
- AICP用のショートコードを作成。
- プラグイン「Code Snippets」のインストールと設定。
- Cocoonに広告コードを設定。
- AICPを導入すればブロックしたユーザー数や相手のIPアドレスも確認できる。

単純に"AICPをインストールすればOK!"という訳ではないんですね・・

プラグインを入れただけで安心する人もいるようですが、実はそれでは効力を発揮しません!
その後の作業こそ大切なのです。
1つ1つ設定していきましょう。

がんばって「アドセンス狩り」対策をしよう!
「Ad Invalid Click Protector」の導入

まずは今回の"要(かなめ)"となるプラグイン「AICP」の導入から始めましょう!
AICPプラグインのインストール
WordPressの「プラグインの新規追加」画面にて、「Ad Invalid Click Protector」とキーワードを入れて検索してください。
すると下のようなプラグインが見つかりますので「今すぐインストール」し、つづいて「有効化」しましょう。

AICPの設定
つづいてAICPの設定に移ります。
WordPressのメニューに「AdSense Invalid Click Protector」という項目が追加されてますので、これの「General Settings」を選びましょう。


げっ、ぜんぶ英語だ!

設定することは単純なので安心してください。
とりあえず設定が必要なのは①〜③の項目です。
①広告クリックの制限数(既定値は「3回」)
②クッキーを保存しておく時間(既定値は「3時間」)
③不正クリックした相手をブロックしておく日数(既定値は「7日間」)
仮に既定値の場合、「3時間」のうちに「3回」クリックした相手に対し「7日間」広告を表示しないという意味になります。

最初はこの既定値のままでいいでしょう。
その後の状況に応じて各値を変更してください。
④は有料版を使うときのキー設定や、特定の国からのアクセスをブロックするための設定です。
最初は何もしなくてよいでしょう。
以上でAICPの設定は完了ですが、これで「アドセンス狩り」対策が終わったわけではありません。
次章以降の「アドセンス広告をAICPで保護する」という作業が大切になりますので、必ず読み進めてください。

AICPで保護したショートコードの作成
これからあなたのアドセンス広告をAICPで保護するためのショートコードを作成します。

下のコードに「あなたの広告コード」を埋め込んでください。
ここでは「ad01」という名のショートコードを作成しています。
function ad01Func() {
if(aicp_can_see_ads()) {
$adCode = '
<div class="aicp">
//ここにあなたの広告コードを記載する
</div>';
return $adCode;
} else {
return '<div class="error">広告の表示がブロックされています。</div>';
}
}
add_shortcode('ad01', 'ad01Func');
(コードについては「ゼロからBLOG」様の記事を参考にさせていただきました。)
こうして作成したショートコードを本来ならCocoon子テーマの「function.php」に記載するのですが・・

それはちょっとハードルが高いなぁ・・
まちがえたらサイトが壊れるかもしれないんでしょ?

そこで役立つのが次章で紹介するプラグインです。
これを利用すれば「function.php」を直接編集する必要はありません。
「Code Snippets」の導入
インストール
WordPressの「プラグインの新規追加」画面にて、「Code Snippets」とキーワードを入れて検索してください。
下のようなプラグインが見つかりますので「今すぐインストール」し「有効化」しましょう。

アドセンス用のコードを新規追加
WordPressのメニューに「Snippets」という項目が追加されてますので、これの「Add New」を選びましょう。

各項目の設定値は次のとおりです。
①あなたにとって分かりやすい名称をつけてください。
②先ほど作成した「AICPで保護したショートコード」を貼り付けます。
③既定の選択値でOKです。

これで「function.php」を編集することなく、「ad01」という名のショートコードが使えるようになります。
Cocoonの設定

AICPで保護したショートコード「ad01」をCocoonに設定しましょう。
広告コードの設定
WordPressのメニューにて「Cocoon設定」を選択し、「広告」タブを表示します。
「広告コード」欄にはこれまでGoogleのアドセンス広告コードを貼り付けていたかと思いますが、これをショートコードに変更します。

このときショートコード名の前後をカッコ [ ] で囲った上で記載してください。

あとは保存すれば設定完了です。
アドセンス広告が正しく表示されるかを確認してください。
なお、AICPは「自動広告」には対応していませんので、その点も頭に置いておいてください。
ブラウザキャッシュを無効に
ところでAICPは不正クリックをカウントする際、キャッシュが使われると正しく動作しません。
Cocoonには「高速化」設定として「ブラウザキャッシュの有効化」項目がありますので、事前にこちらのチェックを外しておく必要があります。


もしあなたがキャッシュ系のプラグインを使っているなら、同様の理由で無効化した方がよいでしょう。

キャッシュを使わないとサイトの表示スピードが落ちるのでは?
どうしようかなぁ・・

迷う気持ちも分かります。
でも広告運用を始めたばかりなら「アドセンス狩り」対策を優先させることをオススメします。
以上で導入作業はすべて完了です。
お疲れさまでした。
AICPによってブロックしたユーザーの情報を確認
AICPを導入したことで不正クリックをブロックしてくれるのはもちろん、ブロックした情報を確認することも可能になります。
まずWordPressの「ダッシュボード」ではブロックしたユーザー数(総数/24時間以内/6時間以内)が確認できます。

つづいて「AdSense Invalid Click Protector」の「Banned User Details」を見ると、ブロックしたユーザーのIPアドレスを確認できます。


IPアドレスは不正クリックをGoogleに報告する際の重要な情報になりますよ。
まとめ
「アドセンス狩り」に有効なプラグインとして「Ad Invalid Click Protector」を紹介しました。
審査に合格してこれから広告運用を始める方は、対策の1つとして導入することをオススメします。
導入にあたってはAICPのインストールだけでは不十分であり、AICPで保護したショートコードを作成し、それをCocoonに設定するまでの作業が必要となりますので注意してください。
最後にもう一点。
AICPを導入することで「アドセンス狩り」の可能性は低くなるでしょうが、"完璧"に防げるわけではありません。
しかし最悪の事態に陥ったとしても、AICPによって得られる「相手のIPアドレス」はGoogleに報告するための重要な情報になるはずです。
