サラリーマンや公務員の方は「厚生年金」を納めていますが、独立して自営業を始めると今度は「国民年金」を自分で納めることになりますよね。
その国民年金には割引制度があるのをご存知でしょうか?

えっ、そうなんですか!?
会社員だった頃は給料から天引きされてたので、割引なんて考えたこともありませんでした。
しかも納付方法もいくつか準備されており、現金や口座振替はもちろん、クレジットカードで納めることも可能です。

クレジットカード払いができるなら、ポイントがもらえるじゃん!
国民年金の納付は国民の義務ですが、どうせなら少しでも"お得"に納めたいですよね。
そこでこの記事では「どんな納付方法があり」「どのくらいの期間をまとめて納付すれば」「いくら割引されるのか?」について解説します。
- 国民年金の割引制度を理解し、お得に納付しよう!
令和4年度の国民年金保険料
「令和4年4月 〜 令和5年3月」分の国民年金保険料は、月額 16,590 円です。
これを毎月納付した場合、1年間では 199,080円 納めることになります。
また2年間で計算すると 397,320円 という金額になります。(令和5年度は月額16,520円)

年単位で計算すると、けっこうな額ですね・・
よい方法があれば少しでも得をしたい!
納付書(現金)で納付する場合
納付期間
4月初旬になると国民年金第1号被保険者の自宅に1年分の納付書が届きます。
開封すると納付期間ごとに次のような納付書が含まれているはずです。
- 今年の4月分〜翌年の3分まで、毎月納付するための納付書(12枚)
- 1年分すべて前納するための納付書(1枚)
- 上期と下期の2回に分けて6ヶ月分を前納するための納付書(上期用と下期用の2枚)
さらに加えて2年分まとめて前納することも可能ですが、その納付書はここにはありません。
事前に年金事務所に連絡し、2年前納用の納付書を発送してもらう必要があります。
納付期間ごとの割引額
割引額は納付期間によって異なりますので、下表でご確認ください。
月額 | 1年分の納付額 | 2年分の納付額 | 割引額 | |
毎月納付 | 16,590円 | 199,080円 | 397,320円 | なし |
上期と下期で 6ヶ月分を前納 | ー | 98,730円 x 2回 = 197,460円 | ー | 1年で1,620円 お得! |
1年分を前納 | ー | 195,550円 | ー | 1年で3,530円 お得! |
2年分を前納 | ー | ー | 382,780円 | 2年で14,540円 お得! |

割引額だけを見れば「2年分前納」が一番お得ですが、
一度に多くのお金が必要になります。
口座振替で納付する場合
納付期間について
口座振替で納付する場合、納付期間によって次の5パターンがあります。
- 毎月口座から引き落とし (翌月末の口座振替)
- 毎月口座から引き落とし<早割> (当月末の口座振替)
- 上期と下期に分けて6ヶ月分を4月末日と10月末日に引き落とし
- 1年分を4月末日に引き落とし
- 2年分を4月末日に引き落とし
申し込み方法
口座振替を利用したい場合は、納付書に同封されている「口座振替納付申込書」「口座振替依頼書」に必要事項を記入し、年金事務所や金融機関、郵便局に提出する必要があります。

ここで考慮していただきたいのが、
申し込み後に口座振替が開始されるまで1、2ヶ月掛かるという点です。
口座振替には申込期限が設けられており、
口座振替で「2年前納」「1年前納」「上期分を前納」するためには、2月末日までに申し込む必要があります。
口座振替で「下期分を前納」するためには、8月末日までに申し込む必要があります。
納付期間ごとの割引額
納付期間ごとの割引額は次のとおりです。
月額 | 1年分の納付額 | 2年分の納付額 | 割引額 | |
毎月納付 | 16,590円 | 199,080円 | 397,320円 | なし |
毎月<早割> 納付 | 16,540円 | ー | ー | 毎月50円 お得! |
上期/下期で 6ヶ月分を前納 | ー | 98,410円 x 2回 = 196,820円 | ー | 1年で2,260円 お得! |
1年分を前納 | ー | 194,910円 | ー | 1年で4,170円 お得! |
2年分を前納 | ー | ー | 381,530円 | 2年で15,790円 お得! |

「口座振替」は前納による割引額が一番大きい納付方法です。
クレジットカードで納付する場合
納付期間について
クレジットカードで納付する場合、納付期間によって次の4パターンがあります。
- 毎月 クレジットカードで立替納付する
- 上期と下期に分けて6ヶ月分を納付する(4月末日と10月末日に納付)
- 1年分を4月末日に納付する
- 2年分を4月末日に納付する
申し込み方法
クレジットカードで国民年金を納付したい場合は、お近くの年金事務所にて手続きする必要があります。

この場合も申込期限が設けられているので注意してください!
クレジットカードで「2年前納」「1年前納」「上期分を前納」するためには、2月末日までに申し込む必要があります。
「下期分を前納」するためには、8月末日までに申し込む必要があります。
納付期間ごとの割引額
納付期間ごとの割引額は次のとおりです。
納付書(現金で)納付する場合と同額であることがお分かりいただけるでしょう。
月額 | 1年分の納付額 | 2年分の納付額 | 割引額 | |
毎月納付 | 16,590円 | 199,080円 | 397,320円 | なし |
上期と下期で 6ヶ月分を前納 | ー | 98,730円 x 2回 = 197,460円 | ー | 1年で1,620円 お得! |
1年分を前納 | ー | 195,550円 | ー | 1年で3,530円 お得! |
2年分を前納 | ー | ー | 382,780円 | 2年で14,540円 お得! |

納付額が大きくなれば、もらえるポイントもたくさん!
これがクレジットカード払いの魅力ですよね。
おすすめクレジットカード
クレジットカードで納付するなら「エポスカード」がおすすめです。
ゴールド会員以上に付帯する「選べるポイントアップショップ」という特典をぜひ活用しましょう。
決済時のポイント還元率が3倍になるショップを3つまで登録できるのですが、そのショップになんと「国民年金」も選べるのです!

エポスカードの詳細については下の記事にまとめてありますので、よかったらご覧になってください。
前納したものの、その期間中に厚生年金に移ったらどうなる?
これまで自営業をしていた人が方針変更してサラリーマンになることもあり得ますよね。
このとき気になるのが「前納した分の国民年金はどうなるの?」ということです。

就職先では「厚生年金」が給料天引きされるんだけど、
二重払いになるのでは・・??

大丈夫です!
その分の国民年金は還付されますので安心してください。
国民年金の還付を受けるためには年金事務所で手続きを行う必要があります。
ただし還付には2年の時効がありますので、忘れないように注意してくださいね。

それなら安心して前納できますね。
まとめ
国民年金の特徴の1つとして、厚生年金にはない「割引制度」がありますので、これを上手に活用しましょう!
納付方法には「納付書(現金)による納付」「口座振替」「クレジットカード」がありますが、いずれの場合も前納する期間が長ければ長いほど割引額が多く、お得感が増してきます。
しかし前納期間が長い=(イコール)一度の納付金額が大きいわけで、無理して財布が圧迫するのでは本末転倒です。
納付方法・納付期間・割引額のバランスを考慮し、あなたにとって一番メリットあるものを選択してください。