クルマを長い期間乗りつづけているうちに、ヘッドライトが黄ばんだり、くすんできますよね・・

この汚れを落としたいんだけど・・
いくら洗車してもキレイにならないんです。

その黄ばみは汚れではありません。
経年劣化によって変色したもので、水や洗剤では落とせないのです。
車種によってはヘッドライト表面が細かくひび割れ状態になっていたりするでしょう。

ホントだ。
タイト表面に細かな「クラック」が無数にあるね。
この件をディーラーに相談すると新品ライトへの交換を提案されるかもしれません。
しかし交換するには結構な費用がかかるため注意が必要です。
なるべくコストを掛けずに「黄ばみ」「くすみ」「クラック」を除去する方法はないのでしょうか?
そんな疑問を解決すべく、市販の研磨アイテムを使ってヘッドライトをキレイできるか試そうと思います。
※この作業は自己責任となります。ご理解ください。
使用する研磨アイテム

今回の研磨作業で使用するアイテムを紹介します。
最初の工程で使うのは「耐水ペーパー」(水研ぎ用のサンドペーパー)です。
このペーパーを使ってヘッドライト表面をゴシゴシと磨きます。
今回は「400番」「800番」「1000番」「1500番」「2000番」の耐水ペーパーを用意しました。
番号はペーパー表面の「目の粗さ」のことで、小さな番号ほど目が粗く、番号が大きくなるにつれて細かくなります。

耐水ペーパーによる研磨が終わったら、次の工程では「液体コンパウンド」を使います。
今回は「傷消し用3000番」「仕上げ用7500番」「超鏡面用9800番」がセットになった製品を用意しました。
各番号は粒子の細かさのことで、番号が大きくなるにつれて粒子が細かくなります。

そして最後の工程では「コーティングシート」を使います。
研磨後のヘッドライトを保護するため表面にコーティングを施します。

研磨前のヘッドライト状態
研磨作業に入る前にヘッドライトの現状を見ておきましょう。
写真のように全体が白く"くすんで"おり、ライト表面には無数のクラック(=ひび割れ)が確認できます。


見た目も悪いし、ライトの明るさが弱いと夜間走行も危ないし・・
キレイになるかなぁ。
【工程1】耐水ペーパーで研磨

耐水ペーパーを用いてヘッドライトを磨きましょう。
最初は目の粗いペーパーから始めて、順に目の細かいペーパーへと替えていきます。
400番
用意した耐水ペーパーの中で最も目の粗い400番から始めます。

ヘッドライト周りをマスキングテープで保護し、水を流しながら耐水ペーパーで磨いていきます。
とにかく細部まで念入りに、何度も何度も研磨することが大切です。
磨くことで表面から白く濁ったものが浮き出てきますが、水で流しながらひたすら磨きつづけます。


腕が疲れるね・・
けっこうキツい作業だ・・
400番で研磨した後のヘッドライトの状態を見てみましょう。

目の粗いペーパーで削ったこともあり、元々の状態よりもさらに白くなってしまいました。
「ヤバい、大丈夫かな・・」と不安になるかもしれませんが、慌てず次のステップに進みましょう。
800番
次は800番の耐水ペーパーでの研磨作業を行います。
先ほどよりも少しだけペーパーの目が細かくなります。

ここでも同じ作業の繰り返しになりますが、ヘッドライトに水をかけながらひたすら磨いてください。
400番で磨いたことでできた傷を、今回の800番で磨き落としていくイメージです。
研磨後の状態がこちらになります。

1000番
つづいては1000番の耐水ペーパーを使います。

1000番で研磨した後の状態がこちらになります。
ライト表面はまだまだ白く濁った状態ですね。

1500番
次は1500番の耐水ペーパーで研磨します。
モチベーション的にもそろそろ何かしらの変化が欲しいところでしょう。

1500番で研磨した後は、わずかにヘッドライトの奥が見えるようになった気も・・?

2000番
そして2000番の耐水ペーパーです。

ここまで作業してきても「本当にキレイになるのか?」と半信半疑でしょうが、がんばって磨きつづけてください。

もう腕がパンパンになってきた・・
でも作業をやめる訳にはいかない!
2000番で研磨した後の状態がこちらです。
まだまだ透明度は十分ではありませんが、耐水ペーパーを使った研磨はこれで終了となります。

【工程2】コンパウンドで研磨

ここからは液体コンパウンドを使った研磨作業に移ります。
がんばりましょうね!
傷消し用3000番
まずは傷消し用3000番の液体コンパウンドを使います。
耐水ペーパーに比べて粒子が細かいので期待したいですね。

付属のスポンジに液体を出し、ヘッドライトをまんべんなく磨いていきます。
今回も細部まで丁寧に・・気になる部分はしっかりと・・
そして最後に乾いたタオルで表面を拭き取ってください。

傷消し用3000番の液体コンパウンドで研磨すると、ヘッドライトは次のようになりました。
どうです? 一気に透明度が上がったように見えませんか!?


ここにきてようやくホッとしました。
次の工程も頑張るゾ!
仕上げ用7500番
つづいて使用すのは仕上げ用7500番の液体コンパウンドです。
粒子がさらに細かくなるため研磨の効果が楽しみです。

仕上げ用7500番で研磨した後の状態がこちらです。
透明感が出てくると嬉しくなりますね♪

超鏡面用9800番
最後に使うのが超鏡面用9800番の液体コンパウンドです。
この工程でも手を抜かずにしっかり研磨しましょう。

すべての研磨作業が終わり、十分満足できる透明度が蘇ったのではないでしょうか。
我ながらいい感じに仕上がったと思います。


DIYでもここまでキレイにできるんだね。
大満足です!
【工程3】コーティング
ここまでの作業でヘッドライト表面のコーティングは完全に削り落とされた状態になっています。
今後の傷や変色が気になるようなら、最後にコーティングを施しておくと安心でしょう。


ウェットティッシュみたいなシートでヘッドライトを軽く拭くだけです。
表面が乾いたら二度塗りして完了です。

以上ですべての工程が終わりです。
おつかれさまでした!
まとめ
長年クルマに乗っていると、ヘッドライト表面には「黄ばみ」や「くすみ」「クラック(=ひび割れ)」が発生してくるでしょう。
こうなると見た目にも悪いですし、明るさが不足から安全面でも良くありません。
今回はその解決策として、耐水ペーパーと液体コンパウンドで研磨する方法を紹介しました。
結構手間のかかる作業ではありますが、工程が進むにつれて透明感が増してキレイになっていきますので、よかったら試してみてください。
※ただし研磨作業は自己責任でお願いいたします。